ノミ砥ガイドを自作して安価な洋ノミを研いでみた

ちょこっと自作

まるむし家にはかつて大工の棟梁をしていた爺さんが居まして、
その爺さんが使っていたノミが数本残っており、まるむしが発掘して砥を入れて使っています。
百数十年前の道具を今も使っていることになります。^^;

すべて揃っていればよかったのですが、主だった道具はご近所さんにカリパクされて戻ってきていないらしいです。


って事で、極細(6mm)のノミが欲しくてAmazonで格安の洋ノミセットを買ってみました。
最安では無かったのですが、セールで1992円でした。
(最安品は、叩きノミじゃなかったり、柄の形が気に入らなかった)

最安ではないと言っても、1本あたり500円って異常ですよね。^^;
もはやダイソーレベルの値段です。

ところで和ノミと洋ノミの違いって何でしょう?
和ノミは、二層鋼で裏だしした片刃
洋ノミは、和ノミの特徴が無く穂先(刃)がやたら長い
って感じの認識をまるむしは持っています。
今回購入したものは、片刃ですが裏は平らで単一鋼、
なにより見た目がやたら長いので洋ノミという解釈です。


刃先の様子です。
ぱっと見きれいでなかなか良い感じです。
結構鋭利にも見えます。


保護用に何か塗られていますね。
接着剤のように固いです。


紙を切ってみました。
当然かのごとく全く切れません、ペーパーナイフ級の切れ味でした。

大工道具の刃物は自分で刃を付けるものと知っていれば良いのですが、
カッターナイフのように購入直後が一番切れると思っている人にはかなりショックな切れ味だと思います。^^;
実際そんなレビューもちらほらありますね。


説明文には「研ぐ必要はありません。」って一文もあるのですが、
商品ページの画像では、「研磨必要」とあり、どっちなんだー!
ってなるのは大陸クオリティって事なんでしょう。

さて、予想通りの切れ味だったわけですが、このままでは鉛筆も削れないので自分で砥いでみました。

が!

和ノミと違って長くて重くて重心が柄に寄っているので、
とてもじゃないがまともに砥ぐ事が出来ませんでした。(TT)
柄と刃先を持って横に砥ぐのが正解なのかもしれませんが、
綺麗に砥げる自信が全くありません。^^;

しょうがないので素人でも綺麗に砥げるノミ砥ガイドを作ってみます。

先ずは材料集め...


とりあえずこんなものを見つけました。
コロになるものを探していたら、モノホンのベアリングを発見^^
ちょっと動きの悪くなったベアリングですが捨てずに取っていました。
まぁ使えるでしょう。
安定感が増すように4個使う事にします。
ベアリングの直径は12mm、ベアリング穴に合わせてM6のネジも用意しました。

ボディーに使えそうなアルミ製の手頃なジャンクを探しますが見つからず。
今回は強度不足の心配はありますが、3Dプリンタでサクッと作ってみます。


材料のベアリングからイメージを膨らませていきます。
なるべく高さが低くなるようにデザインしてみました。


びゅーっと引っ張って立体化


あいだを四角で切り抜いて...
ノミを載せる板をくっ付ければ...


まぁとりあえずこんなもんかな^^

 


プリントアウトは汚いです。
速度優先でもっぱら極太の0.8mmノズルで印刷しています。
精度の悪さを逆手にとってネジはねじ込むのでナットは不要です。


挟むための板も作りました。
左右にブレると嫌なのでノミの幅に合わせて4種類作っています。
汎用性はないのですが安心して砥げそうです。


蝶ナットで挟むことにします。


完成です。(*´▽`*)

セッティング位置は、砥面とベアリングに定規などを当てがって一直線になる位置に取り付けます。
取付位置の調整は面倒ではありますが、蝶ナットを緩めてコンコンと叩いて微調整できるので難しくはなかったです。

滑り止めが必要かと思いましたが、微調整が難しくなるので付けない方が良いかもしれません。
砥いでいる最中も特にズレる事も無かったのでこれが完成形という事でも良さそうです。

同じようなものを作ろうと思っている人にアドバイスなのですが、
小さなベアリングは手に入り辛いので、ノミの両サイドにベアリングを持ってくる構造は考えると思うのですがあまりお勧めできません。
邪魔で砥ぎ難く、幅を取るので砥石を広く使う事が出来なくなってしまいます。
でもサンドペーパーで砥ぐなら広いので気にならないかもしれませんね。
実際砥いでみて感じたので参考まで。


さて砥いだ結果はどうでしょう。
綺麗に砥げていますね(*´ω`*)
材質は、クロムバナジウム鋼って事になっています。
砥ぎ難いと感じるほどの硬度ではありませんでした。

よく見ると刃先に欠けが見つかったので、次回は荒砥からですね。
今回はこれで良しとします。


切れ味は...完璧です(*´ω`*)

ってことで試作感覚て作ってみましたが思いのほか使い勝手が良かったので完成とします。
使い終わりは良く洗浄してからベアリングに注油して保管します。

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コメント

  1. ojisan より:

    刃物研ぎ機自作って検索すると、山ほど出てきますね、そのなかの包丁のやつを
    作ってみました、自分なりに適当に製作しましたが、割といいです
    それまでは、砥石でシャコシャコとやってましたが
    それよりは、はるかにいいです・・・こんなにいいなら早く作ればよかったと後悔です

    • まるむし より:

      三徳包丁だと刃先がカーブしているので難しいと思うのですがうまく砥げるんでしょうか?
      包丁用というのはナイフ研ぎのような砥石を動かすタイプのものなのかな?

      包丁よりずっと小さいですが、同じような形状の刃先をしたナイフがあるのでたまに研ぐのですが、いまだかつて満足いくように砥げたことがないです。^^;

      • ojisan より:

        そうですか、訳もわからず作りまして、包丁は固定して砥石(実際は何て言うのかな紙やすり、水を付けるやつ)のほうを動かしました砥石の角度を15度ってなってたので
        まぁその辺りは適当にやりました
        家内は、前よりはよく切れるって言ってました・・・どんだけ以前は切れなかったんでしょうか、研ぐと言うよりも刃を止めてたりして・・・その確率の方が高いなぁ

        • まるむし より:

          なるほど包丁を固定したんですね。
          それも良いかもしれませんね。
          自分も研ぐとき手元がふらつくのでガイドがあった方がいいかなとは思っています。
          そのうち使えそうなゴミ?を発掘したらナイフ用の研ぎ器を作ってみます。^^
          ただ包丁は切れすぎると怖いといわれているので今まで通りの下手な研ぎで丁度よい切れ味のようです。(笑)

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