蛍光灯ランタン 乾電池 単1*6仕様をリチウムイオン電池18650*3仕様に改造してみた コールマン Model.5344

アウトドア

その昔、ワゴンセールで安かったのでついつい買ってしまったコールマンのModel.5344という迷彩柄蛍光灯ランタンです。
今思えばLED時代に入ろうとしていた時期だったかもしれません。
キャンプや夜釣りに使えるかと思っていたのですが、結局今まで放置したままでした。^^;
キャンプで使うには、紫外線を出す蛍光灯は不向きなのですが、テントから少し離して蛍光灯ランタンを点け、虫をそちらに誘導するという使い方もできますね。

このランタンにはほかにも難点があって、それは電源のコスパの悪さです。
単一の充電池は非常に高いので、使い捨ての乾電池を使う事になるのですが、
単1電池を6本も使うのでコスパが悪い。
そこで最近注目度の高い18650リチウムイオン充電池を実装できないか、いろいろと実験しながら改造してみます。

18650というのは、リチウムイオン充電池の事ですが、サイズ(直径18mmで全長65mm)が呼び名になっています。
モバイル機器やドローンなどによく使われている電池で、利用範囲が急拡大していますね。
最近はこの電池を使ったモバイルバッテリーなんかもよく見かけます。


18650用電池ホルダー セット yahooショッピングで940円でした。
ランタンに収納できるサイズが不明なので各本数揃えてみました。
無駄な出費になりますが、とりあえず実験するにもこれが無いと難しいので買ってみました。
余ったホルダーはまぁそのうち何かに使うでしょう。^^;

とりあえず電池が収納できなければ始まらないのでサイズ合わせしてみましょう。


おっ!なんかチョーいい感じに納まったね。^^
基本この線で考えてみよう。

電圧考えてみます。

標準仕様は、単1*6本なので、1.5V*6=9V です。
18650の電圧は1本で3.7V前後なので、直列の電圧は本数を増やすごとに、3.7V,7.4V,11.1V…となります。
7.4V(2本)でドライブできれば超簡単な改造で済みますが、容量の少なさが気になります。
7.4Vでそもそも点灯できるのか?

テストしてみました。

7.4Vでも1灯は点灯できましたが、2灯は無理
でした。
実用的ではないので、11.1V(3本)の仕様で進めることにします。

11.1V(満充電時はもう少し高い)を突っ込むとなると、9V用の回路なので心配ですね。
電気的に耐性を検証できれば良いのですが残念ながらスキル不足です。(T_T)
ならば絶対安全な9Vにしてやればいいて事だよね!(^_-)-☆

ステップダウンコンバーターでダウンコンバートします。


Amazonで10個1000円ほどでした。
小型ですが3A(信用できないけどね)です。


小さなボリュームを回して9Vに調整しました。
ちなみに入力電圧が変動しても出力は9Vに固定されています。
便利ですねぇ。コンバーターの許容範囲内であれば入力電圧を選ばないって事です。

中華製のカタログスペックは信用できないので、実際に接続して消費電力と発熱具合を確認しておきます。


1灯だと、350mA でした。


2灯だと、500mA でした。
とりあえずこの電流量では異常な発熱はなさそうなので放熱板などは必要ないでしょう。

しかし4.5Wかぁ、LEDと違ってやっぱ結構電気食いますね。^^;
計算上では、1灯なら約8時間、2灯なら約5時間ってところでしょうかね。
まぁ元の単1仕様の時と同程度の点灯時間は確保できそうです。

もう一つ考えなければならない重大な問題があります!
使い捨ての乾電池の場合は気にしなくてよかったのですが、充電池を使う以上過放電対策が必要です。
せっかく充電池仕様にしても、うっかり点けっ放しにしたら過放電で電池が死んでしまいます。


て事で、今度は18650用充放電管理基板です。
Amazonで1069円でした。


くっ付いてきたのでパキっと切り離して使います。^^;

これは何をするものかというと、18650セルを1本ごとに電圧を監視し、どれか1本でも下限電圧まで下がってしまったら、全体の出力を停止するというものです。
また充電時も過充電にならないように監視し、上限に達したら入力を遮断する機能も持っています。
なお今回は充電ポートは付けないのでこの機能は使用しません。
通常の乾電池のように使い切ったら予備の電池に交換して、充電は専用の充電器で充電するという方式で運用します。

必要なパーツが一通りそろったので仮接続して動作確認してみます。
電池=>放電管理=>DCコンバーター=>ランタン電池用端子
という感じに接続してみました。
この接続ならランタンのスイッチがそのまま使えるのでお手軽改造で済みます。

テスト結果・・・ダメでした。^^;

どうやらDCコンバーターを直結にしているのが原因のようです。
電池をフォルダーにセットしますが、1本セットした時点で保護回路が作動しているようで、すべての電池をセットしても正常化することはありませんでした。(要リセット)

て事なので、
電池=>放電管理=>スイッチ=>DCコンバーター=>ランタン電池用端子
こういう構成でなければならないという事ですね。
まぁ確かにDCコンバーターが常に通電状態というのは気になっている点ではあったのでこれでよかったのかもしれません。

スイッチの部分がランタンのスイッチで賄えればいいのですが。。。。
スイッチと回路の間にDCコンバーターが割り込めるのか?
とりあえず分解してみます。


スイッチから後ろに回路を割り込ませるの難しそうですね。


てことでトグルスイッチを追加しました。^^;


本来のスイッチは切り替えで、こちらが本当のON/OFFスイッチって感じの動作になりました。


裏ブタ開けるとこんな感じです。


放電管理の基板は1セルごとに接続しないといけないのでちょっと面倒臭そうな配線になってますね。


DCコンバーターはトグルスイッチの先にあるのでケース内に収まっています。


基盤は剥き出しなのでポリアミドテープで絶縁してます。


実際に点灯テストしてみましたところ、計算通り2灯で約5時間程度点灯しました。
予備の電池を1セット用意しておけば一晩持ちますね。
一応これで完成とします。

コメント

  1. Sam Momonger より:

    まるむしさん、

    何かいつも私がやろうとしていることを先取りしていただいているようで、、、、

    温室用12V-20Wの太陽光自立電源を作っているのですが、今まで使ってた自動車の廃バッテリーでは場所取るし、、、、18650電池3本か4本で疑似12V電源と思い、4本の18650を直列ケースに入れ、2日ほど動作させた所、太陽光の充電コントローラーが充電上限15.1V(単セル3.8V)、放電下限13V(3.25V)に制限してくれているものの、1本毎のBMSでないことが心配でした。
    そこにこの記事、さっそく類似の3本ようのBMS基板を手配しました。

    • まるむし より:

      コメントありがとうございます。

      ランタンメインの記事なので電池の事はサラッと流していますが生セルを使っています。
      保護回路入りの18650も出回っていますが高価なのでリサイクルの保護回路無しです。
      まるむしの場合は電池の衰弱死防止の放電管理のみですが、充電もするとなると個体差で発生する過充電状態が怖いですね。

      温室(ビニール?)に爆発引火したらちょっと洒落にならないですもんね。
      もし生セル使っているならBMS必須ですよ。

      保護回路入りセルなら気にしなくていいのかな?

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