家庭用100V DIYに最適な溶接機を考えてみた

とりあえずログってみた

ああああああああ!(*´Д`)もういやだーーーーーー!
もう2時間やっているのにパイプ1本くっつかない。(T_T)
1.6mm丸パイプ。電流上げると穴が開くし、下げるとくっ付かない。
下手なのはわかっちゃいるが、いい加減付いてくれてもいいんじゃね?

使っているのはこちらの溶接機

家庭用100V 電気溶接機ファミリーアーク26 ゲットしちゃいました^^ 
基本的に木工しかやらないのですが、ちょっとした金具など接着剤ではどうしても強度が確保できず、 溶接できればなぁと思うことがあって、前々から買おうかどうしようか...

頂き物の電気溶接機ファミリーアーク26 です。

一番安価な方式の交流アーク溶接機です。
2~3mmの鉄なら仕上がりはさておき、そこそこくっ付けられます。^^
ところが超デリケートというか調整がムズイ。素人用なのに玄人の腕が要求される何とも矛盾した溶接機なのだ。

ストレス溜まりまくりでもう限界!買ってやるぅ!絶対買ってやる!
もう腕が上がるのを待っていられないのだ。

って事で溶接素人のまるむしでもストレスフリーな溶接機を考えてみます。

まず溶接機の分類と特徴や各要素の優劣をまとめておきますね。

溶接方法

TIG溶接電極からの放電中に溶接棒を突っ込んで溶かして溶接する仕上がりの綺麗さを要求されるようなところで使用される。
DIYには少々敷居が高いが、車、バイク関係の溶接をするならこれ
アーク溶接溶接棒をクリップに挟み、アーク放電させながら溶接棒を溶かして溶接するちょっと昔は家庭用溶接機と言えばアーク溶接機だった。
100V電源だとパワー不足で上手にできないというのが一般的な認識
半自動溶接溶接グリップにスイッチがあり、放電と同時に溶接ワイヤーが自動送出されて溶接する昔は高価でプロ用のイメージがあったが最近は低価格なモデルが増えてきている。
初心者でも比較的綺麗にできるというのが一般的な認識

扱いやすさは、TIG<アーク<半自動 なので今回TIGは除外します。
また溶接中は空気を遮断する必要があり、ある種のガスを周囲に満たす必要がありますが、ガスボンベが必要な溶接機(MIG溶接、MAG溶接など)は大掛かりになるので除外します。

アーク溶接機と半自動溶接機は見た目で簡単に見分けることができます。


アーク溶接機は、溶接棒をクリップに挟んで使用するタイプなのでこういう形をしています。


半自動溶接機は、ワイヤーを送出するタイプなので、トリガー付きのノズルが付いています。

電源、電流

電源は、100V<200V 15A<30A ですね。
方式は、トランス<インバータ ですね。
電流は、交流<直流 ですね。

供給電源は、購入できるものでは無いので無視というか100V,15Aで考えます。
電流と方式は、溶接機の仕様なので機器選定の重要要素です。

ちなみに電圧降下が原因で溶接がうまくできないようなら、変圧器で昇圧してやるとずいぶんと改善されるらしいです。


無論、ブレーカーの電流制限は超えられ無いので、あくまで配線長の問題で電圧が落ちてしまう場合の対策です。

さて方式のトランス<インバータですが、

トランス方式というのは、まるむしが勝手に付けた名前なので、正式には何というのか知りませんが、インバータ方式では無いのものが該当します。
このタイプは、出力のコントロールに巨大なトランスを使用しています。
一番分かり易いのがまるむしが所有しているハンドルをぐるぐる回すやつですね。

電気溶接機を分解して見た さっそくね^^
入手した電気溶接機のファミリアーク26 お約束というか早速分解して見ました。

鉄心を出し入れして出力を変化させます。
スイッチで出力を切り替えられるものもありますが基本原理は同じです。
またそのまま出力すれば交流ですし、整流すれば直流タイプとなります。
大きなトランスが入っているので15Kg前後の重量になるので移動は結構大変です。


とにかく安いものをというと、こちらの交流アーク溶接機は1万円以下で手に入り、
重量も6.45Kgととても軽いです。交流アークにしては扱いやすい方ということで評判も悪くないようです。

インバータ方式ですが、電気回路で電流を細切れにしてちょうどいい感じの出力電流に再合成する感じの方式です。^^; 難しい話は分からなくて良いのでかなり適当な説明をしましたが、要するにダイヤル一つで思い通りの出力が作り出せるという事です。ダイヤルで制御できるという事はマイコン制御も可能なので自動制御も簡単になります。高級モデルだとそういう回路が組み込まれているようです。
特徴としては、出力(電圧や電流)が微調整でき、かつ安定した出力が得られる点です。
大きなトランスが必要ないので重量は5~8Kg程度に抑えられています。
電圧降下に強いので家庭用100Vなら是非ともこの方式にしたいところです。

実際販売されている溶接機の種類

ここまでの条件の組み合わせで色々なタイプの機種が販売されています。
主なものは、

・交流アーク溶接機
・インバータ直流アーク溶接機
・交流半自動溶接機
・インバータ直流半自動溶接機 など

付加機能など器機の善し悪しで順序は若干前後しますが概ね下に行くほど扱いやすくなりますが、
その代償として価格が上昇します。

まるむしがサジを投げたのが交流アーク溶接機です。
同じアーク溶接機でも直流になると電流が安定する為扱いやすいらしいです。
インバータは電気回路で電流をいい感じにコントロールしてくれるので当然いろんな意味で扱いやすくなります。

低価格だけどそこそこ使いやすそうな機種をピックアップ

最安!交流半自動溶接機

MIG-130

半自動溶接機の中では最安のシリーズ。
Amazonやヤフオクなどにも大量に出品されており、中華製で明確な型番もなさそうだが、外観が同じ溶接機が大量に出回っているのでおそらく中身は同じだろう。
たまにインバータと書かれている場合もあるが、中には大きなトランスが入っており重量は10Kgを軽く超える。出力もスイッチで切り替える方式なのでインバータと考えるには無理があるので多分嘘だろう。(但し、上位モデルにはちゃんとインバータタイプもある)
このモデルは、交流半自動溶接機です。おすすめポイントは最安という点に尽きる。
交流という事で出力が安定しないようなのだが、DIYでブリッジダイオードを追加し直流化する事で出力はかなり安定するらしい。


同シリーズには、アークと半自動のマルチタイプなどが数多く出ており、
マイナーチェンジにより改良も加えられているので良く調べたうえで自分に合ったバージョンにするのが良さそう。

余談ですがアストロプロダクツの溶接機はデカい

MIG-130が交流なのに対し、こちらは直流半自動溶接機です。
仕様的にはちょい上な印象なので、オススメできるものなのか実店舗に突撃してきました。
第一印象、デカイ^^; 奥行き、高さがともに約40cm(幅は25cm)もあります。
次に紹介するBuddy SBD-80のサイズは、約32*27cm(幅は約15cm)なので
体積比は3倍以上あります。
広いガレージに設置して頻繁に使うなら気にならないかもしれませんが、未使用時は収納することを考えているなら、もはや性能以前の問題でおススメはできません。

安定安心の国内メーカー! インバータ直流半自動溶接機

SUZUKID Buddy SBD-80
インバータ直流半自動溶接機の中では最安クラス。
扱いやすさと仕上がりの綺麗さに定評があるシリーズ。
使用できるワイヤーは、0.8mmのみとなっている。
出力(電圧と電流)がダイヤルで調整できるようになっており、出力設定に連動してワイヤーの送出速度が自動的に決定される。
よってワイヤーの送出速度調整ダイヤルは付いていない。


ロングセラーの人気モデルでメーカーも調子に乗ってカッコいいカラーリングのネット限定カラーまで出している。^^

0.6mm薄板対応の最新モデル インバータ直流半自動溶接機

SUZUKID Arcury80 NOVA SAYI-80N
デジタル表示でワンダイヤルオペレーションのストレスフリーなモデル。
シンプルに見えるが設定モードがあるので細かなセッティングも可能らしい。
0.8mmの他に0.6mmのワイヤーも使える。
予算が許せばおススメ。

溶接棒派ならコレ! インバータ直流アーク溶接機

SUZUKID スティッキー140 STK-140
見えないところで高機能なインバータ直流アーク溶接機
アークの弱点を克服したの3機能
・ホットスタート・・・スタート時に瞬間的に電流を上げてスタートをスムーズに。
・アークフォース・・・溶接棒が少し離れても溶接が継続。
・アンチスティッキング・・・アーク切れ(くっ付き現象)を低減。
実はコードがプラグ式になっており極性を逆につなぐという技が使えます。
どんなメリットがあるかというと+設置にすることで溶け込みを浅くすることができるそうです。(薄板に対応しやすいって事ですね)
ちょっと高いがこれならストレスなく溶接できたかな? 使ってみたい一品。

お試しで使ってみたまるむしの思うところ
ホームセンターで手に入る鉄材の多くは3mm材です。
3mm厚なら安価な溶接機でも溶接可能ですが、100Vだと出力が安定せず綺麗に仕上がりません。汚いだけなら削れぼOKと思うかもしれませんが、汚い=溶着が甘いって事なので見えない部分で強度が出ていません。
溶け込みを良くするには変圧器で昇圧すればある程度改善されますが、変圧器も1万以上します。すでに安価な溶接機を所有しているならそれも選択肢に入りますが、初めて買うならその予算を本体に上乗せして最初からインバータ方式にした方がはるかに扱いやすいはずです。

溶接棒か半自動のワイヤーのどちらが良いか?
溶接棒は母材の厚みに合わせて太さ(1.4mm-2.0mmあたり)も変えますが、ワイヤーは基本同じサイズ(0.8mm)を使用するので、大物には太い溶接棒が有利な気もしますが交換が必要な溶接棒に比べ、ワイヤーは自動でワイヤーが供給されるので手間いらずです。
何より半自動の場合は常にノズルの数cm先で溶接するので溶接個所を狙うのが容易でした。

アーク溶接のスラグ(溶接後に付いている黒いカス)ですが、安価なアーク溶接機だとスラグを巻き込んでしまって強度が出せませんでした。その都度ピッチハンマーで除去すれば良いのですが結構な手間です。ワイヤーの場合は、スラグの種類が異なっておりワイヤーブラシで簡単に落とすことができたので作業効率が格段に高かったです。使用するワイヤーの種類によっては同様のスラグが発生するのかもしれませんがお試しで使っただけなのでそこまでは調べていません。とりあえずSUZUKIDのF-1というワイヤーは大丈夫です。

スパッタ(溶接の際に飛びちって付着する鉄の粒)ですが、半自動溶接のほうが格段に多いようです。アークの場合はさほど気にならなかったのですが、半自動を使う場合は付着防止剤を用意した方がその後の処理が楽になりそうです。

この記事は溶接素人のまるむしの考えなので、おそらくベテランの方は全く違う事を言いそうな気はしますが、購入時の参考になれば幸いです。^^

ちなみにまるむしは、SUZUKID Buddy SBD-80を購入しようと思います。
いつもの流れなら最安モデルに手を出すところなのですが、今回の購入目的はストレスフリーなので、安定した溶接が可能なモデルの中から一番安い機種に決めました。

<追記>
後日購入しましたのでこちらの記事もどうぞ

DIYに最適な溶接機(と思われる)インバータ直流半自動溶接機を買ってみた SUZUKID Buddy SBD-80
新たに買う気は全く無かったのだが、1.6mmパイプの溶接作業が全く進まず交流アーク溶接機への不満が爆発してしまった。^^; そんな訳でストレスフリーを求めてこ...

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