Windowsは起動するが使用中にいつもと違うおかしな挙動やシステム系のエラーを起こした場合の修復の話です。なおWindows10を基準に話します。
不具合の原因や対応方法というのは、ケースバイケースで一連の手順だけで表せるものではありません。
人間のお医者さん同様、診察の結果で対処方法を決定します。
難度の高い判断を必要とする作業を初心者向けに解説しても、事態を悪化させるだけなのでここでは説明しません。
今回は自分でできるごく軽症の不具合判断と自動修復の方法です。
識者にヘルプ要請する前にこの程度は自分でチェックしておいてほしいというものでもあります。
まずなぜおかしくなるか?ですが、
システムディスクの物理的破損が原因で動作に必要なファイルが読み込めずに起こるおかしな挙動が考えられます。
物理破損(セクタエラーなど)に対しては、システムドライブ(通常はC:)に対して、サーフェイスチェックを行うツールで確認が必要ですが、後で説明するシステムディスクのチェックでも軽微な問題は自動修復できる場合があります。
次に論理的破損ですが、突然の停電などでデータに矛盾が生じたり、WindowsUpdateに失敗するなど実行に必要な情報の欠落や誤りによって起こるおかしな挙動が考えられます。
これに対しては、システム修復コマンドが有効です。
では説明を
システムディスクのチェック
まずはシステムディスクのチェックを行います。軽微な問題はこれで解決する事も多いです。
ファイルエクスプローラーからCドライブ上で、マウスを右クリックしまし、「プロパティ」を選択
「ツール」タブをクリックして、エラーチェックの「チェック」ボタンを押下
ここで行ったスキャンは、chkdksコマンドと同等です。
システムの矛盾を自動解消してくれます。
今回エラーは見つかりませんでしたが、詳細な実行ログを下に載せておきます。こちらを見るとどんなチェックが行われていたかわかります。
Chkdsk は、ボリューム スナップショットでスキャン モードで実行されました。 C: のファイル システムをチェックしています ボリューム ラベルは Win81System です。 ステージ 1: 基本のファイル システム構造を検査しています ... 1421056 個のファイル レコードが処理されました。 ファイルの検査を完了しました。 フェーズの継続時間 (ファイル レコードの検査): 37.54 秒。 13798 個の大きなファイル レコードが処理されました。 フェーズの継続時間 (孤立ファイル レコードの回復): 0.00 ミリ秒。 0 個の問題のあるファイル レコードが処理されました。 フェーズの継続時間 (不良ファイル レコードの検査): 3.49 ミリ秒。 ステージ 2: ファイル名リンケージを検査しています ... 69763 個の再解析レコードが処理されました。 1728784 個のインデックス エントリが処理されました。 インデックスの検査を完了しました。 フェーズの継続時間 (インデックスの検査): 3.80 分。 フェーズの継続時間 (孤立した再接続): 10.19 秒。 フェーズの継続時間 (孤立を lost and found に回復): 17.69 ミリ秒。 69763 個の再解析レコードが処理されました。 フェーズの継続時間 (再解析ポイントとオブジェクト ID の検査): 158.25 ミリ秒。 ステージ 3: セキュリティ記述子を検査しています ... セキュリティ記述子の検査を完了しました。 フェーズの継続時間 (セキュリティ記述子の検査): 286.32 ミリ秒。 153865 個のデータ ファイルが処理されました。 フェーズの継続時間 (データ属性の検査): 1.82 ミリ秒。 CHKDSK は Usn ジャーナルを確認しています... 41001416 バイトの USN が処理されました。 Usn ジャーナルの確認を完了しました。 フェーズの継続時間 (USN ジャーナルの検査): 1.20 秒。 Windows でファイル システムのスキャンが終了しました。 問題は見つかりませんでした。 これ以上の操作は必要ありません。 975943252 KB : 全ディスク領域 242611600 KB : 878379 個のファイル 479868 KB : 153866 個のインデックス 1574856 KB : システムで使用中 65536 KB : ログ ファイルが使用 731276928 KB : 使用可能領域 4096 バイト : アロケーション ユニット サイズ 243985813 個 : 全アロケーション ユニット 182819232 個 : 利用可能アロケーション ユニット 合計継続時間: 4.63 分 (277966 ミリ秒)。 ---------------------------------------------------------------------- ステージ 1: 基本のファイル システム構造を検査しています ... ステージ 2: ファイル名リンケージを検査しています ... ステージ 3: セキュリティ記述子を検査しています ...
システムファイルのチェック
管理者モードでのコマンド実行が必要ですが、Windowsシステムの修復を行えるシステムファイルチェックというものがあります。
Windowsのスタートメニューより「Windowsシステムツール」内にあるコマンドプロンプトを起動します。
但し、管理者モードにする必要があるので、左クリックではなく、右クリックしてください。
「その他」「管理者として実行」を左クリックします。
これで起動したコマンドプロンプトは管理者モードになっています。
sfc /scannow
と入力して実行。
終わりました。
先ほどのディスクチェックでエラーは見つかりませんでしたが、
こちらのチェッカーでは少々問題が見つかったようですね。
ならばこちらのチェッカーを掛けておけばよくない?
とはならないので勘違いの無いように。
チェックしている項目が違うというか、視点が異なるのです。
ディスクチェックは主に記録されているファイルの構造をチェックするものでそのファイルがどのように利用されているかは関係ないのですが、
システムファイルチェックはシステムファイルとして正常か否かを判断していると考えて良いでしょう。
なお、sfcで修復できるが修復ツール自体も破損している可能性もあるので、修復に失敗した場合もしくはsfcを実行する前に以下の処理をやっておくと良いです。
DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth
このコマンドを実行すると、DISM は Windows Update を使用して破損の修復に必要なファイルを提供します。
という事なのですが、更にWindows Updateも壊れている場合もあるでしょう。その場合は修復ソースとして実行中の Windows インストールを使用するか、ファイルのソースとしてネットワーク共有またはリムーバブル メディア (Windows DVD など) の Windows のサイドバイサイド フォルダーを使用することになるそうです。
※歯切れの表現をしていますが、この辺は実際に試していないので受け売りの内容となっているためです。
DISM.exe /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth /Source:C:\RepairSource\Windows /LimitAccess
※C:\RepairSource\Windowsの部分は実際の在りかを指定
しかしここまでダメージがあると簡単なチェックとは言えないので切り上げますが、もう少し頑張ってみようと思うなら下記が情報ソースなので熟読してみてください。
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