今手元に使い捨てカメラ(レンズ付きフィルム)が現像待ちであるので分解します。^^
使い捨てという言葉がエコの時代に印象が悪いという事で、レンズ付きフィルムと呼ぶことにした。そんな話をどこかで読んだ気がしますが、発売当時は使い捨てカメラでしたね。
全盛期には、乾電池回収&再利用の目的でさんざん分解してきましたが、最近はみんなスマホですよね? デジカメですら持っている人は少なくなってきました。
圧倒的シェアの誇っているのは、FUJIFILMの写ルンですですね。
もはや代名詞と呼んでも差し支えありません。
基本的には似たようなものなのですが、大きく違うのはフィルムの性能です。
写ルンですのフィルムは、ISO400ですが、Kodak FunSaverは、ISO800のフィルムが使われていました。
ISOというのはフィルム感度で数字が大きくなるほど光に対する感度が高くなり、
結果として薄暗いところでもぶれることが少なくなるという長所の面と低感度のものと比較して印画紙に焼き付けた時の粒子の粗さが目立つという短所があります。
本来であれば被写体や撮影場所に合わせてチョイスするのが正解なのですが、今回はそういう性質の商品では無いですね。^^;
さて久しぶりに分解します。
底面のシールが貼られていない場所の蓋をこじ開けます。
フィルムカートリッジ(パトローネ)が出てきました。
フィルムを引き出しながら撮影するのが本来ですが、この手のカメラの場合は引き出した状態から巻き取りながら撮影する方式なので、撮影が終わるとフィルムはすべてカートリッジ内への収納が完了しています。
なので開けても大丈夫です。^^
パトローネ取り出しました。これを写真屋さんに持って行けばOKですね。
誤解の無いように言っておきますが、通常はカメラごと現像に出します。
こんなことしなくてもいいですよ!! ^^;
この作業は本来お店の人がやる作業ですから。
底面です。(シールで隠れている部分)
右の丸いのは製造時にフィルムを巻き取るための軸ですね。
中央にフラッシュ用の電池が見えます。
蓋はスライド式でした。
へぇーもしかして再利用できる作りなんじゃね?
電池はいわゆる単3電池というやつです。 今も変わりなくアルカリ電池ですね。
基板が見えますがこれはフラッシュを光らせるための回路です。
写真の撮影(シャッター)には一切関わっていません。
撮影(シャッター)に関わっているのはこの部品です。
シャッターが開く時間は小さなばねの張力で決まります。
写ルンですのシャッタースピードは1/140秒なので、おそらくそれより速いはずなので
走り回る子供などもブレずに撮れそうですね。(F値非公開なので断言はできないけど)
ガリレオ方式て言うのかな? レンズは単焦点レンズです。
固定された小さなレンズのみで長焦点を実現しています。(ピント調整不用ってこと)
感動的な部品点数の少なさですよね。技術者の執念のようなものを感じます。
といってもユニット化されているのでフレームから取り出すだけです。
シャッターの動きです。
原理は巻き上げ時に貯めたエネルギーでハンマーを振り下ろして、シャッターを開くと同時にフラッシュのスイッチも押すといった感じです。
絶妙ですね。
突起部分が組み立て後も露出していたことから、組み立て後にフィルムを巻き上げていたのでしょう。
そして最後にシールで封印って感じかな。
全部品が破壊することなく分解できたので、その気があれば再生可能ですね。^^
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