通電不良で沈黙したノートPC 死んだマザーボードを修復してみた Panasonic Let’s note CF-S10

修理・メンテナンス

通電不良で廃棄されたノートPCを手に入れた。


見た感じ物理破損は無い様だ。


Panasonic Let’s note CF-S10
このままゴミ箱行きは忍びないので修復を試みたいと思います。^^

それでは診察始めます。^^

バッテリーは残っていたのですが電源を入れても反応なし。
このPCの電源は16V、次にACアダプタを繋いで症状を確認してみます。
やはり電源スイッチを入れても一切の反応なし。

電源が入らない可能性としては、ACアダプタの不良や断線なども考えられるが、今回はバッテリー給電でも反応が無いので違うな。
本体側という事になるが、電源スイッチの故障だとラッキーだ。
でも一番高い可能性は、マザーボードの破損なんだよねぇ。^^;
ともかくは分解しない事には何も確認できませんね。

ここから分解始めますが、試行錯誤で作業する様子になるので分解手順はスマートではないので悪しからずです。まぁ未知の物体にまるむしがどんなふうにアプローチしているかは見てもらえると思いますが参考になるかどうか...^^;


裏ブタ、バッテリーなど当たり前に外せる部分はサクッと外しておきます。
更に裏面から見えるねじ類を全部外していきます。
ハードディスクはすでに抜き取られていました。


サイズが結構バラバラのようなので配置に合わせて粘着テープに張り付けておきました。
結構な数ですね。


手始めに目についたカードスロットから。


このコネクタは跳ね上げですね。


こんな感じです。


次ここ行きましょうか。
キーボード部を固定している部分の様ですね。


シール剥がして…


金具を抜きました。


キーボードの上の方にネジが2本見えますね。


長さの違うネジが入っていました。
(後に分かるのですがキーボードとは無関係でカバーの固定ネジでした)


粘着テープによる固定の様です。強引にはがすと変形しそうです。
へらを突っ込んで剥がしていきます。


剥がれました。


裏側はこんな感じ。


キーボードのコネクタ部です。


シールめくってみました。


このコネクタは白い部分を引っ張るやつですね。


こうですね。


キーボードが分離できました。


何か判りませんがコネクタがあるので外しておきます。


DVDドライブの辺りにネジが見えるので次この辺いきましょうかね。


側面になにやら仕掛けがありそうです。
目隠しの四角いゴムを取り除いてみます。


ちょっと変わったねじが出てきました。
DVDカバーのヒンジを兼ねているようですね。


カバー取れちゃいました。


ちなみに手動でDVDドライブのカバーを開けるのはこの部分をペン先などでスライドすれば開きます。


とりあえず目についたねじを手あたり次第とっていきます。


矢印のネジだけはカバーの固定とは無関係のようなのでこのままにしておきます。


上面カバー開きました。


でもこの辺に配線が残っているので外して分離します。
赤いのはソレノイドなのですが接着がとれているのか、はめ込みなのか判りませんが簡単に脱落してしまいますので注意です。まぁとれても簡単に戻せますけど。

なお組み戻すときは、ソレノイドのプランジャー(可動する金属棒)がちゃんとスライドロックの金具に掛かっていることを確認しましょう。ドライブの蓋が自動で開く仕組みの部分なので掛かっていないと自動で開かないことになります。


すっきりしましたね。


マザーボード部


ドライブ部


HDD格納部


裏返しました。


こちら側からは何もできないみたいですね。

一通り見たのでDVDドライブの分離に掛かります。


このコネクタは跳ね上げですね。


こうです。


取れましたがまだ基板がくっ付いてますが、マザーボードとは繋がっていないので今回はこのままにします。


バックアップバッテリーが出てきましたね。外しておきます。
今回の症状とは関係ないと思いますが、念のため再接続して電源が入るか確認してみます。(CMOSリセットというやつですね)
予想通りというか反応なしでした。^^;


モニターの配線、バックライト?の配線があるので外します。


コネクタが大きいので爪で簡単に外せました。


後はHDDとUSBあたりに伸びている配線ですね。


これも跳ね上げです。


外しました。


保護シートが邪魔なのでめくっちゃいましょ。


マザーボードにつながる周辺の配線を外し終わったので分離します。


取れました。


マザーボード。

分解作業はこれで完了です。^^


さてここからは第2幕ですね。 
マザーボードの調査を行います。


じゃじゃーん!ここで先日購入した安定電源の登場です。

唐突ですが安定化電源買っちゃいました HANMATEK HM305 30V5A
今の今まで、そう。。思い起こせばかれこれ30数年間自作の安定化電源を使ってきた。 トラ技か、ラジオの製作あたりの記事を参考に作ったトランスタイプの1.5Vステ...

電流量の調整ができるのでマザーボードの調査にうってつけですね!
16Vの微弱電流を流してショートしている部分まで辿っていきます。
と行くのが王道でしょうが、なんか面倒くさいので手抜きでやっちゃいます^^;;

ACアダプタを突っ込んで、気になっていた配線~電源スイッチあたりまでの電圧を計測します。
ところが断線は無いもののマザーボード上の電源電圧が1V程度しか来ていません。
ACアダプタを外して、単独で計測すると16V出ています。

って事は…..どこかでショートしてる?

各部位周辺の電源供給系のコンデンサを短絡しているでは?
という仮説を立てて、低レベルなデバッグ(目視チェック)を実行します。^^


部品が小さいのでルーペは必須です。^^;
探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して.....


(==)目が限界でしたが力尽きる前に見つけました。
丸の部分です。


ほらほらなんか変でしょ? クラック入ってるよね。


ちなみにこちらはおかしくないやつ。


これを交換したいのだけど刻印も無いので容量すら判らないので、
こういった場合は同じ機種のジャンクから移植すれば間違いないのですが残念ながらドナーとなるジャンクはありません。

って事なので一か八かでかなり適当な移植をやっちゃいます。^^;
ここからは全然オススメじゃないので真似しない方がいいです。


昔使っていたノートPCです。 DELL XPS M1210
めちゃ高価でサブバッテリーまで買ったのに、グラフィックチップの不良であっさりダメになったやつです。
高熱になり易い機種なのでチップ当たりのハンダにクラックが入ったのだろうと踏んでリフローに挑戦しましたが、失敗して再起不能にしたやつです。
もはやさほどの価値もないので分解してよく似たコンデンサーを回収します。


とりあえず2個取りました。
テスターで確認するとショートはしていないようなので多分大丈夫でしょう。


大きさは、約3.5mm


横に置いてみました。見た目は同じ大きさです。


移植しました。
ハンダ汚いです。^^;;;;

念のため外したコンデンサをテスターに当てると、ショートしてました。^^
結果はともあれ交換が必要な状態であったことは間違いないようです。

ここで電源を繋いで反応を見るところなのですが、
これでダメなら諦めようと思っているので、直したつもりで組み立てちゃいます。

さてさて、結果ですが…..


なんか成功したみたいですよ^^
ランプ付きました。


BIOS画面にも入ることができました。


各部の動作確認を兼ねてopenSUSEをインストールしてみました。
トラブルもなくどうやら全快のようです。v(^^)

適当なコンデンサを突っ込んだので少々不安は残りますが、
ひとまずは成功の様です。

??????


分解あるある!
ネジが3本残ってしまいました。^^;;;;;
( ,,`・ω・´)ンンン? どこのネジだっけ?
まぁ動いているから見なかったことにしよう!

とはいえやっぱり気になるので途中撮影していた写真を確認してみると、

これだ!
マザーボードの固定ネジでした^^;

コメント

  1. o より:

    いやいや
    脱帽です、以前PCの修理をしてましたが
    さすがに、ここまではやりませんでした
    それにしても、スキルがめっちゃ高いですね

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