去年まで動いていたエンジンが動かないので見て欲しいとの依頼が。
どのエンジン?
G500Lだそうな。
G500Lといってもベンツではなく三菱の農耕などで使うエンジンです。
(マークも似てるけどね^^)
これのエンジンが一向にかからないらしい。
話によるとプラグかと思い交換してみたらしいがダメだそうだ。
スパークも出ているが、プラグは濡れていないらしい。
んんん。そうだなぁ。
とりあえずキャブあたりをオーバーホールして綺麗すれば動くでしょ。
去年動いたんだしね。
キャブについているガソリン排出用のねじを緩めるとぽたぽた出てきた。
キャブまでは燃料はちゃんときているようだ。
ともかくキャブを洗浄して見るかな。
キャブはここです。
エアーフィルタが前についているのでこれをはずさないと。
エアーフィルタのケースを開けるとフィルタがありません。
話を聞くとボロボロになって下に溜まっていたので取り除いたらしい。
結構吸い込んだんじゃないかな? はははは。
フィルターの支えとなる金具だけです。
固定しているネジがあります。
小さい丸いのはゴムホースで、ピストンケースにつながっていました。
ねじ込んであるだけなので引き抜きます。
チョーク用の針金がつながっているのではずします。
キャブに到達です。 はやいな。^^
中は特に汚れている様子はありません。
キャブ上部にアクセルレバーが針金でつながっていますが、
レバーをばらさないと取れないようです。
よくできているけど面倒くさいな。
取れました。
これでいいだろう。
よしキャブをはずすぞ!
っと引いて見ると
タンクとマフラーが邪魔でキャブの固定ボルトが回せません。
タンクだけはずせば何とか回せるかな?
あぁ面倒くせぇどこまでばらさないといけないの?
タンクははずしいの
台座はずしいの
でやっと見晴らしが良くなりました。
気を取り直し、キャブ外すぞ!
ってめがねレンチがマフラーにあたって回せないよぉ!
しょうがないスパナで。
スパナがキャブに当たってつかめないよぉ!
あああああああああ結局マフラーも取らないとダメなのか。
全部とる羽目に。。。
これでやっと取れました。
キャブです。
キャブの底です。
内部は意外とゴミが入っていませんでした。
がまぁまったくない訳ではないのでパーツクリーナーで洗い流していきます。
ニードルやもろもろの穴に吹き付けて詰まっていないか確認しつつ吹き飛ばします。
キャブの底カップは良くできてますね。
真ん中のねじを回すと簡単に取れます。
取り付けは向きがまったく関係なくどの向きにはめても支障ありません。
農家の機械に詳しくないおっちゃんなんかでも簡単にメンテできるように設計してあるんですね。
まぁあまり変な方向につけると排出用のねじが裏に回り込んだりして回せなくなっちゃいますけどね。
ここまでばらしちゃったんでついでにシリンダヘッドも開けて中をチェックしておきましょう。
うぉぉキタネぇ。 カーボンがびっしり、
何だこのピストンの上のこびり付きは?
取らねば!取らねば!ゴシゴシゴシ! きりがねぇ。
大きな汚れはヘラでゴリゴリゴリっと、
小さな汚れはワイヤーブラシとバフでやっと綺麗になりました。
あぅ! 写真取り忘れた。^^;
まぁそれなりにきれいにしておきました。
ついでなので給排気のバルブの下のボックスを開けて見ました。
ふたの裏側です。
この蓋についているゴムホースが最初の写真のゴムホースにつながっています。
オーバーホール完了って事で、逆の手順で組み立てます。
さて結果は?
復活しました。 めでたし!
あっ! 忘れてました。 フィルタを。
専用のフィルターも注文すればあるのでしょうが、
面倒だし、いくらするのかも判らないし(高いのかなぁ?)
ホームセンターでフィルター用のスポンジを買ってきました。
耐油、耐ガソリン特性は不明なのですが、使えそうなのが他になかったしそもそも風化したフィルターで動いていたんだからそれに比べればましでしょ!ってことで。
紙でフィルターボックスの型を取り、フィルタースポンジをカット。
自動車用のエンジンオイルの残りを染込ませてからしっかり絞ってはめ込んだら完了です。
キタコやデイトナからバイク用にカットして使う汎用サイズのフィルターが販売されていますね。
これなら耐油、耐ガソリン特性は間違いないですね。
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