古い扇風機のモーター 異常発熱を修理してみた MORITA MF-302MX

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多分30年ほど前のモデルだ。MORITA MF-302MXという扇風機。
当時はちょっと珍しい上下、左右、8の字に風向を変えれるタイプの扇風機だ。
三流品だがちょっと奮発して購入した記憶がある。

1年ほどで上下の動きができなくなり、すぐに完全に壊れるかと思っていたのだがその他は致命的な故障もなく今まで何となく使ってきた扇風機だ。
大した思い入れもないのだが、微風モードだけは他の安物の扇風機には真似できないのでそれなりに活躍していた。

ところが微風モードにすると回転がほぼ停止状態になってしまうことが発覚した。
最初はコンデンサーの容量抜けかと思ったのだが、モーター部(カバーの上から)に手を当てるととんでもなく熱い!
どうやら回転に想定以上の負荷がかかっているようだ。


扇風機の分解は簡単なので2分ほどでこの状態。
でもここから先はモーターの分解になるのでちょっと面倒。


首振り機構の部品を外して


モーターカバーのネジが固すぎてちょっとなめてしまいました。^^;
失態です。ショックドライバーを使うか….
でもこれだけむき出しなら….


ロッキングプライヤーで固定して回してやればOK^^


何とかリカバーできました。
つぶしたネジは標準的なMネジなので代用品はすぐに見つかるでしょう。

軸受はベアリングじゃないんですね。
金属の筒にシャフトが刺さっているだけです。
コストの問題なのかこの方が良いからなのかは知りませんが、兎も角はグリスが切れると負荷が増大する構造の様ではあります。


羽側の引き抜いてみました。
劣化したグリスがギトギトネバネバで焼けてますね。^^;
そりゃ重くなるわ。

一度抜いて作業しないと綺麗にできそうにありません。


羽を空回りしないようにしているピンがあるのでこのままではシャフトが抜けません。


適当に当て木してハンマーで叩き出し、ペンチで引き抜きます。
ピンポンチがあると簡単なんだけどなぁ


抜いたシャフトを綺麗にして、新しいグリスを入れます。


新しいグリスをたっぷり塗布して組み戻します。

※後にこれが失敗の原因となります(><)


他の可動部にも適当にグリスを


こちらは上下、左右の首振り用のモーターです。


ギアが組み込まれていて力強く低速で回るモーターなのですが、上下用が壊れていました。

そこそこ値の張る部品な上に同規格の分を探すのが大変そう、左右に振る扇風機は他にもあるのでここは上下首振り専用にモーターを入れ替えておきました。^^

ついでに首振りスイッチの動作順が、左右→上下→8の字→止まる→最初から
という順序なので、操作手順を減らす目的で、左右にすると上下に動くという魔改造も追加しておきます。^^;


もういっちょ。今回の不具合の原因ではなかったのですが、起動用のコンデンサーもへたり気味だったので交換しておきます。
250WV.AC 3μF のコンデンサーです。

これで新品同様だぜ!
回転も軽くなっただろう!……
あんまり変わらんような……

まぁ気のせいだ。って事で実際に微風で動かすとちゃんと動きました。
やっぱ気のせいだったんだな。

って事で数か月使っていたのですが、ある朝起きた時スイッチが入っているのに羽が回っていないのを発見。
モーターに手をやると…..熱い!

修理失敗か? また分解……
軸を見るとやっぱりグリスが変な色になってます。

じゃ今度は高温用のシリコングリスを注入!!!

やっぱ熱くなる….
なんで? しばし考えた結果….グリス塗りすぎじゃね?
って事でグリスを薄く延ばすだけにし、面で軸を受けている部分はスプレータイプの粘度の低いシリコンに変更です。

結果、ばっちりでした。
長時間動かしても発熱無しです。手で触るとほんのり暖かい程度の正常な状態になりました。
今回はシリコングリスにグレードアップ?しましたが、
万能グリスでも塗布量を調整すれば問題は起きなかったかもしれませんね。
だって純正は普通のグリスだった訳だし。

教訓:グリス塗たくりゃ良いてもんじゃ無いんだよ。^^;
   理想的な分量ってもんがあるんだなこれが

修理しながらAMAZONでDCモーターの扇風機を物色していましたが、
もうしばらくはこの扇風機に頑張ってもらうことにします。^^

 

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